アルピナマスターコラム-第43回

アルピナマスターコラム

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第43回
北海道発!雪の再利用が生み出す自然エネルギー

2015年02月17日

2015年は元旦から大雪に見舞われた日本。昨年は東京都心でも10年に1度といわれる大雪に見舞われ、交通機能がマヒするなど大変な事態となりました。
子どもたちにとっては雪だるまや雪合戦などで非日常を楽しむことのできる雪ですが、大人たちにとって雪は少々厄介なもの。しかし近年、雪国北海道で雪を資源に変える試みが行われているのをご存知でしょうか。

原発に依存しないためにも自然エネルギーの推進が叫ばれていますが、降雪量の多いエリアでの太陽光発電は難しいもの。実際徐々に導入されている家庭用太陽光発電パネルも、設置率の多い県は降雪量の少ない東海地方で、最下位は秋田県。導入の少ないエリアは雪深い東北地方と北陸地方に偏るなど、雪国での太陽光発電は少々難しいものがあるようです。

しかし降雪量第2位である北海道の太陽光導入実績ランキングを見てみると、意外にも全都道府県の真ん中あたり。実は2012年より北海道旭川では、雪を味方に付けて発電量を増やすという一大メガソーラープロジェクトが行われていたのです。

従来のソーラーパネルの場合、パネルに太陽光が当たることで初めて電力が生まれます。そのため雪が積もってしまったら雪が溶けるまでは全く発電できず、雪国での太陽光発電は課題が多くありました。
しかし裏面からも発電が可能なソーラーパネルを開発し、なんと雪の反射を利用することで、従来の太陽光発電の約1.3倍のパワーが得られる製品を開発。学校のグラウンドほどの広さのメガソーラーで、約200人分の年間電気使用量を賄えるというから驚きではないでしょうか。

その他、都市部札幌でも雪を再利用したエコエネルギーが注目を浴びています。毎年200万人もの観光客が訪れる札幌雪祭りですが、雪祭りの雪像を解体したあとの雪が、空調に使用されているのです。
「寒い冬にクーラー?」と思われるかもしれませんが、北海道一のオフィス街札幌には、コンピュータールームが複数あります。真冬でも大量の熱を発し、ひとたび発熱温度が高くなると熱暴走を起こすコンピューターは、冬でも冷却する必要がありますが、札幌では解体後の雪像を再利用しているというわけですね。

そして日本一ならぬ世界一の雪エコエネルギー活動を始めたのが、特別豪雪地帯エリアでもある美唄(びばい)市。ここで行われている雪の再利用が、冬に積もった雪を夏まで貯蔵し、貯蔵した雪で建物内を冷やすという言わば“雪クーラー”なのです。

しかも美唄市には雪冷房物件なるマンションもあり、夏の光熱費を気にせず暮らすことができる優良物件。世界初の試みとして注目を浴びているのです。

このように事故や交通機関の混乱などを招く雪ですが、知恵を絞ればまだまだエネルギーに転換できるもの。皆さんも新しい雪の活用法を考えてみてはいかがでしょうか。